消化器内科・消化器外科

消化器に異変を感じたら
早めにご相談ください。

消化器内科

胃、食道、腸などの消化管の疾患全般を専門的に診療いたします。
消化器の病変は早期発見・早期治療が極めて重要です。気になる症状がございましたら、何でもご相談下さい。

内視鏡検査について

当院は最新式のオリンパス内視鏡システムを採用しています。

1.上部消化管内視鏡(胃カメラ)

上部消化管内視鏡はオリンパスGIF-H290Zを使用しています。2014年10月発売の新機種です。
NBI拡大観察が可能で特に食道癌の早期発見に偉力を発揮すると期待されます。
クローン病や潰瘍性大腸炎にも上部消化管病変がおこりえますので精密な診断に努めます。
経鼻内視鏡には現在対応しておりませんので御了解下さい。

2.下部消化管内視鏡

下部消化管内視鏡は細径スコープであるPCF-HQ290Lを採用しています。
拡大機能はありませんが、当院の専門領域であるクローン病や潰瘍性大腸炎は腸が細くなっていることが多く、細経スコープで負担を軽くするよう心がけています。
現在ポリープ切除には対応しておりません。
長期経過した潰瘍性大腸炎には発癌のリスクがあり、定期的に内視鏡検査と生検(サーベイランス)が必要です。

3.内視鏡洗浄装置 OER-4

内視鏡の洗浄は感染管理上きわめて重要です。
当院は日本消化器内視鏡学会ガイドラインに基づいて、薬剤による洗浄と全例行い洗浄履歴管理も行っています。
コストはかかりますが、患者様の安全を第一に考えています。

消化器外科

私はこれまで外科専門医として消化器外科の診療に従事してきました。今後はクリニックとなり直接手術を行うことは肛門部の切開排膿等の小手術に限られますが、当院で発見された手術適応疾患については責任をもって専門医をご紹介いたします。特に潰瘍性大腸炎やクローン病の手術は専門性が高く経験と内科的知識も必要ですので三重大学や東京大学での手術をお勧めしております。潰瘍性大腸炎術後の回腸嚢炎に関しては抗生物質療法以外に抗TNF-α抗体療法や血球成分除去療法を行うこともあります。治りにくい回腸嚢炎の場合、2次性回腸嚢炎の可能性があり精査が必要です。
胃がんや大腸がんの術後の方の定期的検査につきましては胃と大腸内視鏡は当院で行い、CTやPETは連携病院で行うこととさせていただきます。

潰瘍性大腸炎

診療方針

診療は原則的に厚生労働科学研究 難治性疾患克服研究事業「難治性炎症性腸管障害に関する調査」班の診療指針に基づいて行います。医学の進歩は日進月歩でこの診療指針は毎年2回東京で班会議が行われ改訂されていきますが、この会議には可及的に参加して常に最新の診療を提供してまいります。一部の診療は保険診療ですがこの班で行われている臨床試験をお願いすることがあります。さらに新しい治験段階の薬については保険外診療の項目をご参照ください。

一般的なガイドラインはこの診療指針からは少し古くなる場合がありますが以下のサイトで解説があります。

難病情報センター:潰瘍性大腸炎
難病情報センター:潰瘍性大腸炎

医療情報サービス Minds:潰瘍性大腸炎診療ガイドライン
医療情報サービス Minds:潰瘍性大腸炎診療ガイドライン

これ以下の方針は私見も入っておりますが、外来で十分な説明を行うことの捕捉として読んでいただければ幸いです。

診断

潰瘍性大腸炎の診療においてはまず、確実な診断を行うことが前提となります。
症状としては、粘血便、下痢、腹痛のため医療機関を受診されることが多い疾患ですが、最近は検診で大腸内視鏡を行って初めて発見される軽症の方もあります。
区別すべき疾患として細菌性腸炎、アメーバ赤痢、クラミジア性直腸炎などの感染性腸炎、薬剤性腸炎、顕微鏡的腸炎(microscopic colitisと英語では表現します)、直腸粘膜脱症候群、虚血性大腸炎、アミロイドーシスなどが挙げられます。
これらは教科書的に鑑別が必要な疾患であり、専門医では十分に鑑別のための検査を行われるものと考えられますが、これまでにもアメーバ赤痢であったのに他院で潰瘍性大腸炎の治療が行われ苦労されていた方もいらっしゃいました。
また、顕微鏡的腸炎(microscopic colitis)は聞きなれない疾患ですが、慢性的に下痢で悩まされている方で、内視鏡で見ても一見正常に見えますが顕微鏡で見れば、すなわち生検を採取して組織所見を診れば異常がわかる疾患です。実際には内視鏡で空気を十分に送気すると出血しやすくなるリンパ球性腸炎(顕微鏡的腸炎の一型)は内視鏡でも気づくことのある疾患です。また、腸管に膠原繊維の沈着が起こる膠原繊維性腸炎(collagenous colitis)は時に逆流性食道炎の薬などによっても起こる腸炎で薬剤性腸炎のこともあります。これらの顕微鏡的腸炎も潰瘍性大腸炎に用いられる5-ASA製剤(ペンタサ®やアサコール®など)が有効なためますますわかりにくくなってしまいますが、鑑別していきたいものです。
一方、クローン病との鑑別は一般的には可能ですが、どちらにも鑑別できない中間型の腸炎が設定されています。また、潰瘍性大腸炎として治療されてきたら小腸を調べたらクローン病であったこともあります。潰瘍性大腸炎とクローン病はどちらも同じような薬を用いますので、途中で病名を変更しても実害は少ないですが、保険で認められている量が異なったり、クローン病の方がより抗TNF-α製剤が効きやすいといった治療に対する反応性も少し異なりますで、注意が必要です。

治療

治療に関しては毎年改訂される治療指針(難治性炎症性腸管障害に関する調査研究班)をできるだけ遵守して進めていきます。潰瘍性大腸炎の内科的治療は5-ASAと呼ばれる腸管の炎症を抑える薬が基本です。以前から、5-ASAの有効性を最大限に引き出すために工夫が重ねられてきており、サラゾピリンのみであった時代からペンタサ®(経口)の導入、アサコール®の導入、ペンタサ®の増量、ペンタサ®注腸の導入、ペンタサ®坐薬の導入、ペンタサ®の一日一回使用の妥当性の検証と進んできました。これらの開発治験には小生自身も携わることができ本邦からの論文の形で残せたのは良い思い出です。
一方、5-ASAが効かなかった方はステロイド治療が基本となりますが十分量を短期間使用することにとどめできるだけ早く離脱するよう努めています。この段階では本邦で開発された血球成分除去療法も当院では夕方も含めて積極的に行っています。さらにステロイドに対して抵抗性であればレミケード®、ヒュミラ®、プログラフなどの治療が行われます。
潰瘍性大腸炎の治療は寛解導入した後に寛解維持することが重要でここで用いられるのは5-ASAを中心としますが、頻回に再燃する方や治りにくい方はイムラン®、ロイケリン®という免疫調整剤(かつては免疫抑制剤といわれていました)を用います。

クローン病

診療方針

クローン病の診療はこの10年間で大きく変わり、現在では適切な治療を行えば通常の方と同様な生活、人生が送れるようになりました。
診療は原則的に厚生労働科学研究 難治性疾患克服研究事業「難治性炎症性腸管障害に関する調査」班の診療指針に基づいて行います。医学の進歩は日進月歩でこの診療指針は毎年2回東京で班会議が行われ改訂されていきますが、この会議には可及的に参加して常に最新の診療を提供してまいります。一部の診療は保険診療ですがこの班で行われている臨床試験をお願いすることがあります。さらに新しい治験段階の薬については保険外診療の項目をご参照ください。

一般的なガイドラインはこの診療指針からは少し古くなる場合がありますが以下のサイトで解説があります。

難病情報センター:クローン病
難病情報センター:クローン病

医療情報サービス Minds:クローン病診療ガイドライン
医療情報サービス Minds:クローン病診療ガイドライン

これ以下の方針は私見も入っておりますが、外来で十分な説明を行うことの捕捉として読んでいただければ幸いです。

診断

診断については小腸病変の検索のためのカプセル内視鏡やMR enterography(MRIで小腸病変を精査する特殊な撮影法)が進歩し、より楽に検査を勧められるようになりました。

治療

治療については上記の治療指針に基づいて行いますが、考慮すべきこととして欧州で行われた臨床試験でインフリキシマブ(レミケード®)とステロイドのどちらを先に使用する方が有益かを調べた試験があります。この試験ではインフリキシマブを先に使用するいわゆるトップダウン治療の有用性が認められました。ただ、すべてのクローン病の方にトップダウン治療が必要なのかというと、そうではなく私の26年間の経験では約30%の方は長年強力な治療を必要としないで通常の生活を送れています。したがって現在はインフリキシマブ(レミケード®)やアダリムマブ(ヒュミラ®)を必要としない「おとなしい」クローン病の方を見つけ出すことが重要と考えられています。

成分経腸栄養(エレンタールの摂取)は生物学的製剤の登場前は広く行われていました。現在は小児患者さんでの第一選択でありますが、成人に対しては専門医によっても用い方に差があります。粘膜を治癒させることのできる治療法で副作用は極めて少ない治療法ですが、なかなか継続が困難なのが問題です。前任地の横山胃腸科病院で東京大学医科学研究所附属病院と共同で検討した後ろ向き研究では2回目の手術を優位に減らす因子としてエレンタールの摂取とレミケード®の投与が挙がりました。(写真)


UEGW2013(ヨーロッパ消化器病学会)アムステルダムにて
東京大学医科学研究所病院外科 篠崎准教授と

生物学的製剤と分子標的薬

潰瘍性大腸炎とクローン病の治療に当たってはインフリキシマブ(レミケード®)やアダリムマブ(ヒュミラ®)といった薬を使用されている方も多いと思います。ここでは生物学的製剤と分子標的薬の簡単な解説を行います。

生物学的製剤は遺伝子、タンパク質、細胞など生物由来の物質、あるいは生物の機能を利用して最先端のバイオテクノロジー技術によってつくりだされた医薬品です。遺伝子組み換えタンパク質製剤がその代表で、ヒトとマウス由来のキメラ型抗体であるインフリキシマブ(レミケード®)やヒト由来のヒト型抗体アダリムマブ(ヒュミラ®)が日本では炎症性腸疾患にたいして保険認可が下りています。米国ではセルトリズマブペゴル(日本では関節リュウマチに対して保険適応があります)がクローン病に認可されており、また最近ではベドリズマブ(欧米ではEntyvioの商品名です)が米国で潰瘍性大腸炎とクローン病に対して承認されました。

一方、分子標的薬は特定の分子を標的として間髪された医薬品で、低分子経口製剤が含まれます。インフリキシマブやアダリムマブはTNF-α(腫瘍壊死因子)という物質を標的としており分子標的薬にも含まれます。すなわち製造方法が生物材料である生物学的製剤も分子標的薬の中に含まれるものがあります。現時点では低分子経口製剤の分子標的薬で炎症性腸疾患に保険適応のある製品はありませんが治験段階のものがあります。低分子経口製剤のメリットは経口投与ということのみならず、高分子タンパク製剤の点滴や皮下注製剤に認められる投与時反応(インフュージョンリアクション)が少ない利点もあります。

潰瘍性大腸炎(UC)患者さんの日々の生活に役立つ情報をお届けするサイト「潰瘍性大腸炎(UC)フロンティア」
潰瘍性大腸炎(UC)患者さんの日々の生活に役立つ情報をお届けするサイト「潰瘍性大腸炎(UC)フロンティア」

よこやまIBDクリニックも紹介されています。

クローン病患者さんの日々の生活を応援するサイト「クローンフロンティア」
クローン病患者さんの日々の生活を応援するサイト「クローンフロンティア」

よこやまIBDクリニックも紹介されています。